相互救済とか余生を生きるオルミアンの話はなんぼでもしたいんだけど(前提タイトル)
オルミゴンがずっと抱えてきたグレン事件でラネテを見捨て死なせてしまった後悔と、そこから起きた大災害で多数の命を救えなかった後悔。強く見えるように必死だったけど内面は弱くて傷つきやすく傷は癒えない彼が縋ったのが、ラネテが最期に守ろうとしたアンバルとグラナドだったんだよね。彼らが幸せで生きていてくれれば自分の心も救われると思ってた。でもちゃんと庇護下に置いて幸せか確かめる勇気も無い程度には弱くて、あの時の赤ちゃんと少年は保護した後どこかで健やかに生きていてくれているって願望にも似た思いを抱いていることで正気を保っていたって感じもある。
救うことで救われる、これも相互救済ではあるんだけど在り方が弱さ前提で随分歪んでいるし、直視してこなかった二人が生きてはいたものの最も身近で辛い立場にいたことを知った時、オルミゴンは結構駄目な方向で救済の依存もしちゃう。命をかけて二人を生かすことで自分の救いと思い込む的な。もちろん当該の二人から見れば勝手な献身押し付けて自己犠牲の自殺に使われているもんだよ。その辺はアンバルがぶん殴って正気に戻したので良し()
救うことで救われる、一見素敵な話だけに見えるけど、やり方を間違えると双方に不幸しか生まない例みたいなものだし、それを止めてくれたアンバルには傍に居てくれたことに次いで大きな借りが出来てるわよね~そういうことするから惚れるんだわ。
過去救えなかった人たちへの後悔を全然関係ない二人に押し付けているようなもの。救わなくてもアンバルもグラナドも自分の力で立ち上がり立ち向かえる人。ただ、じゃあ何を救いにすればいいと立ち止まるオルミゴンに対して、自ら立ち向かった先で早く来いと振り向いてくれたのはアンバルなんだわ。歪んだ依存を断ち切って隣に立ってくれた、それが救いになってる。
でもあれだよね、メンタル弱のオルミゴンの隣に立つことで彼の心の強さを取り戻したのはアンバルだけど、アンバルもずっとトレーオのヒーロー性に憧憬を抱いていた男だから、オルミゴンを立ち上がらせたことによって死にかけの化け物である自分の存在意義を見つけてる気もする。
どっちが救って救われてっていうよりかはボロボロの二人が肩組んで立ちあがったような関係なのかもしれない。
つまり彼らは直接的にはオルミゴンがアンバルの命を助けてるけど、その救済行為でオルミゴンの精神も救われたわけじゃ無く、心の問題は逆っぽいんじゃないかと思ってる。ちょっとややこしい。どちらにもどちらの手が必要で、奇跡的にいい具合に収まったから複雑に絡み合ってる救済の手段なのかな。
言葉で言い表すことがちょっと難しい。でも今が奇跡みたいに幸せなのは言うまでもないよね。よかったね。
墓参りの時のアンバル、復讐が終わって何も無くなって自分が死んだら完了って思ってたのは確かだろうけど、ずっと憧憬を抱いていたオルミゴンを奮い立たせることが出来たのも一つの達成感となってもういいかって気持ちもあったんだと思う。摩耗していく化け物でもやれた尊いことの一つ。
でもその頃にはオルミゴンはアンバルに絶対隣にいて欲しくなってて、完全に満足してたアンバルを自身の我儘で生に縛り付けたんだよね。15年間罪悪感で「人々」に献身してた男の我儘、聞くしかないじゃんねぇ。
楽になりたい、終わりにしたい、自分はもう生きていない方がいいっていう自罰的な希死念慮に対して、自分に強制させられてるって理由でまだ生きてくれと、それを身勝手な我儘と理解した上で相手の生きる理由にさせるメンタル的延命も好きでねぇ。
墓参り時のオルミゴンは、正しく自分の勝手な我儘を理由にしていいから生きてって願って押し付けて成し遂げた。今アンバルは「牛が泣きついてウザイから」って大義名分で死んでも良かった後の余生を生きてる。今はまだうざったい男にワガママ言われたから仕方ないって理由でもいいから、自分の隣で愛情を注がれてたくさんの経験をして、己を許し生きたいって思うまで。
多分アンバルはそんな理由付けに利用しているって大義名分を持たされたことも理解してるし、本当はまだ生きたいって思ってる自己の感情にも気づいてるよ。今はまだ感情の言語化が出来なくてオルミゴンの優しさと愛情に甘える選択肢をとったんだと思うし、自分を悪者にして生きる理由を作るオルミゴンに対してた大概な馬鹿だと自嘲もしてる。それを許すのも知っててよりかかるのも、まぁ。愛だよね。
数ある自CPの中で🐃⚡ってめちゃくちゃラブラブなのかもしれない(今更気づいたの?!
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